Vasaloppet Japan
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■バーサーロペットについて

 バルト海をはさみフィンランド,ノルウェー,ロシア,エストニア,ラトビア,リトアニア,ポーランド,ドイツ,デンマークなどの国々と面する北欧の国スウェーデン。日本の約1.2倍の国土に約880万人の人々が住み「森と湖の国」とも呼ばれる自然豊かなこの国は,最南端が北海道より北に位置する高緯度にありますが,北大西洋海流の影響で年平均気温は北海道の気温に近く,四季のはっきりとした気候の国です。首都ストックホルムはバルト海の入江の島々にまたがっていることから「水の上に浮かぶまち」と呼ばれ,また,その美しさのため「北のベニス」とも言われています。
 1521年当時,スウェーデンはデンマーク領土でした。若き貴族のグスタフ・バーサーが独立を目指し,ダラーナ地方のモーラ村に行き協力を求めたもののデンマーク兵に追われ,ノルウェーとの国境に近いセーレンまで一本ストックのスキーで87Kmもの雪原を逃れました。そして後にダラーナ地方の人々の協力によりスウェーデンの独立を勝ち得たことが,氏を国家の創始者,そして国民的英雄としての地位を永遠的なものとしました。
 スウェーデンでは,グスタフ・バーサー王の偉業を記念して,1922年からクロスカントリースキー大会「バーサーロペット」を開催しています。毎年3月の第1日曜日にストックホルムの北西約350Kmに位置するセーレンをスタートし,モーラにゴールする90Kmのクロスカントリーのレースが行われており,現在では37か国以上5万人の人々が参加する大会となっています。
 『伝統あるバーサーロペットのような大会を旭川開催できないものだろうか』。当時普及し始めた歩くスキーの愛好者やクロスカントリースキーの関係者など多くの人々の大会開催への熱意が実り,1981年(昭和56年)3月21日,参加者1,800人の「第1回旭川国際バーサー大会」が誕生しました。
 第2回大会では,国際スキー連盟(FIS)の公認も得て国際大会の仲間入りを果しましたが,まだまだ知名度は低く,関係者はひたすら大会の宣伝と内容の充実に努力しました。
 多くの市民,関係団体の協力により,1984年(昭和59年)の第4回大会で初めて,1万人を超える大会が実現し,このときの関係者の感激はいまだに語り継がれています。
 1986年(昭和61年)の第6回大会から,大会名称を「旭川国際バーサースキー大会」に変更し,1990年(平成2年)の第10回大会にはスウェーデンからカール16世グスタフ国王のご臨席を賜りました。スウェーデンのモーラ市,アメリカ・ミネソタ州モーラ市からも市長をはじめ多くの方が来旭し,大会を通じた本格的な国際交流が始まりました。
 2002年(平成14年)3月20日,旭川市のおいて,「第4回三国交流会議」が開催され,これまで慣れ親しんできた「旭川国際バーサースキー大会」から「バーサーロペット・ジャパン」への大会名称の変更について,スウェーデン,アメリカ両国から承認をいただきました。2006年(平成18年)2月10日,アメリカ・ミネソタ州モーラ市にて開催された「第5回三国交流会議」では,中国長春市の加入が正式決定されたことにより,今後さらに四カ国による国際交流を深めてまいります。
 







■バーサースキー交流会議'90 in 旭川共同宣言書

 北欧スウェーデンには偉大な伝統をもつ「バーサーロペット」と称するクロスカントリースキー大会がある。旭川市においては,その名称をいただいて1981年に「旭川国際バーサー大会」を発足させた。そのスキー大会も日本最大級の冬のスポーツイベントとして発展し, 1990年で第10回を迎えた。この記念すべき大会にスウェーデン王国よりカール16世グスタフ国王陛下のご臨席を賜る光栄に浴することができた。これを機会にスウェーデン・モーラ市,アメリカ・ミネソタ州・モーラ市からも市長をはじめ多くの方々のご参加をいただき本大会に多くの貴重な意見をいただことができた。旭川市は,数多くの提言を受けとめ,より国際色豊なクロスカントリー大会として世界の多くの人々が気軽に参加できるような大会運営を行ない,この大会を通じて国際友好親善に貢献することができるよう一層の努力をする。また,スウェーデン・モーラ市,アメリカ・モーラ市及び旭川市,3市の間の協議の結果,3市は次の基本目標に向けて推進することを確認した。

1.厳しい自然に立ち向かい自らの技と体力に挑戦することは何事にも勝る財産である。伝統あるVasaloppetの精神とこれまでの経験や地域の特性を生かし,3大会が一層の連携を深め,国際色豊な大会として国際交流に寄与することを合意する。

2.本日の交流会の成功により,3大会の永遠の友情の絆が更に強められた。これを契機として大会に関する情報の提供,交換を行い,必要に応じ各分野における意見交換など積極的に進めることを合意する。

3.今後,3大会は国情や言語の違いを越え,世界の多くの人々の心を引きつける大会を目指すと共に,3大会に参加した人には「国際バーサー賞」を授与し,その栄誉を称える。

4.今後,バーサースキー交流会議を継続して開催することとし,具体的な開催要綱は別途協議することを合意する。

1990年3月21日(水)