あさひかわ新聞記事

<<待合室は歯の図書館>>
あさひかわ新聞の記事より転載  〜1996年(平成8年)12月24日〜  
 山田歯科・山田院長   400冊・貸し出しもOK
 ずらーっと歯の本が四百冊ーー。 
 
市内に二つの歯科医院(一ノ八安田信託ビル六階、山田歯科医院と東光二ノ五、東光歯科医院)を開いている山田雅昭院長(46)は、それぞれの医院の待合室に、大人から子ども向けまで歯に関する本を四百冊以上そろえて、希望者には貸し出しもしている。 

山田院長は、十八年前に歯科医院を開業する時、これだけはやりたくないと思っていたのが、待合室に週刊誌などを置くことだった。
「基本的に患者さんを待たせることはしたくないけど、そうもいかない場合もある。
そんな時に、くたびれた週刊誌を読んでもらうのは患者さんに失礼だと思った」という。
 
そこで考えたのが、歯科医院らしく歯に関するコーナーを設けることだった。もともと本が好きで、旅行などで立ち寄った町では、必ず図書館や本屋をのぞき、その土地でなければ、手に入れることができないような本や歯に関する集めてきた。 

こうして収集した本を待合室に並べたのが最初で、百冊程度のからのスタートだった。
その後も、本屋めぐりをしたり、新聞、雑誌の書評欄で紹介された本を取り寄せるなどして、現在では四百冊を超えるまでになった。 これらの本は、待合室で読んでもらうだけでなく、貸し出しも行う。このため、本には、図書カードがきちんとつけられ、貸し出した日や、返された日が記録されている。

貸し出し記録から見ると、子どもたちに人気があるのが「アンパンマンとハミガキマン」、「みがけデンたん」といったコッミク。大人はインプラント(人工歯根)歯槽膿漏(歯腐病)などに関する本が、多く読まれているそうだ。

また、歯に関する本も時代の影響を受けるようで、最近は歯を美しくするためのエステテック本や口臭予防にいて書かれているものが多いという。

山田院長は、市中心部と東光地区の二カ所で医院を経営しているので、本も二冊ずつ購入している。
「これからも本の数を負増やして、文庫の内容を充実させていきたい」”歯の文庫”づくりに意欲を見せている。